もどっちまえ】【先頭にもどっちまえ

私、以前にこのページの潜在読者として二名を想定していると書きましたが、一昨年秋頃からもう一名をなんとなく意識しています。で、この方のページはnikkansports.comと同じくらいの頻度で拝見しているのですが、ここ数日、雑務に追われてどっぴんしゃん、ぬけたらどんどこしょ、河原のねずみが米食ってチュウ、チュウチュウチュウ、チュウチュウトレインはtrf、trfは丸山さん、丸山さんは育児する、育児をするなら父と呼ばれていいでしょう、え、そんなこと(旧)厚生省に言われなくても、うちの娘は「おとーさん」って呼んでくれるもんね、エヘヘ、などと、子どもが出来たぐらいでエラソウにするな、宗前君、というわけです。何がそういうわけかはあまり細かく尋ねないで下さい。

本題に戻りますが、雑務に追われてどっぴんしゃん、だったので、読んでいませんでした。さて、江戸川さんです。彼の日記に小生、二度目の登場です。かくして、読者は作者を育てるなあ、あるいは、いかなる読者に誉められるかが書き手の至福だね、などというあたりまえの事実を確認した次第です。なじぇ?それはですね、マネーの虎の話を書いたとき、最初はこういう事を考えていました。

マネーの虎に出ている虎たちは、きっともう、風俗だの銀座のバーだのに行く気がおきないに違いない。好きに説教できて、しかも説教される相手は虎の説教を聞かざるをえない。成功しちゃってるんだもの。成功がカネではかれる?ケッ、くだらねえ、などという人生観の持ち主は、あの番組で「850万円が希望額ですっ」などといって出演応募しません。出演者たちはやがては虎になりたいんですから、虎たちに突っ込まれて反論できなければ負けなのです。こんな気持ちいいことないですよ。

例えば、文系の大学院生たちはパーマネントのポストがなかなかなくて、顔を青くしながら論文書いたりバイトしたりしています。その人たちに向かってJR北仙台駅徒歩4分の「とんちゃん」に連れて行った揚げ句、「よーするにだなあ、何をテーマにするかっていうその気構えがなってねえよ」などと説教たれて「じゃ、俺は3000円出すから、みんな500円だけ出してくれ」などと太っ腹(とはいえ2500円)気取ったとしたらどうでしょう?そりゃあキモチイイです。コストパフォーマンス抜群ですが、いつか刺されて死体に黄色い砂を撒かます。そうされても、同業者たちは

絶対に、ハイ、絶対に

おっ、ひさしぶりに色つき大文字太字フォント】同情しません。これはもぉ、タブー中のタブーです。いや、タブーというと「しちゃいけないけど、ホントはしたい」という感じが漂いますから正確ではないですね、やりたくもないし、やってはいけない、と言い換えましょう。しかし、快感がもしも数値化出来るなら、この快感の前には風俗業界は風前の灯、というぐらいのメーター振り切りは確定です。

というわけで、あの番組のキメゼリフ、これまた正確には{具体的にそういうわけではないが、おおむねそういう趣旨のことを言う}という意味での象徴的なセリフとしての「それであなたはナニをしたいわけ?」のいやらしさが見えてきます。ポイントは二つ。「あなた」と一応テイネイな二人称を使いつつ、「ナニをしたい?」とぶしつけな質問をする、ボランチ「慇懃」に「無礼」の3トップというヒディンク監督顔負けな超攻撃的な感じ、それがいやらしさのモトです。こういう問いかけを、おじさんたちは若い男には安い飲み屋でしかけます。派生系として、若い女の子(特に夜なのにミニのビジネススーツが制服になっている高い飲み屋さん)に対して「世の中、甘くないよ」「自分を大事にしなよ」といいながら、いつ携帯番号じゃなくてイエデン番号を教えてくれるのかなあエヘヘヘちっじゃあバランタインの安い方をキープねイチマンエンでーすモードになるのかなあ、と妄想しました。

この種の会話はやはりモノカキワールドに蔓延してしそうだとはうすうす感じておりました。モノカキの虎がモノカキ志望者たちに攻め込んだら、オセアニアサッカーの一次予選(豪vsトンガ)という感じは間違いないでしょう。そして、モノカキを志望する人たちなら、そのアンフェアさは即座に気づくはずですが、やっぱり気づいていました、江戸川さん。

政治学では権力ということを主題にして研究と講義をします。権力というと直接的な影響力行使である「おらあ、ソッコーで売店行って焼きそばパン買って来い」「うっす」というのもありますし、先輩が来たときにはオートマチックに「オワース」「ウス」(戦前、京都にあった武道専門学校の「おはようございます」短縮形が語源とは、村上もとか『龍〜RON〜』より)といってしまうように、習慣化された上下の権力もありますね。

ところでゴールデン街で現職編集者と学生がトークしているときは、権力行使の背後にあるはずの強制力がありません。断ったらフクロだかんな、テメーという強制力が存在しないのに、なぜ、編集者志望の学生は、現役編集者の「へらへらした答はゆるさないぞ」という空気に抗いにくいのでしょう?きっと編集志望の学生はどこかマジメに突き詰めるところがあって、だからこの程度の質問にも誠実に答えられなければヘンシューシャになるのは夢の夢だあと思い込むのも一因でしょう。プラス、その質問に答え、相手を満足させれば、縁も所縁もないそのおじさんと同じ「インナーサークル』に入った感じがするのかもしれません。でも、よくよく考えてみると、答えられるか否かよりも、そんな質問をする側の見識の方が本当は問題です。被害を受けている側はやはり被害者なので、「受けちゃうとやっぱりイヤな気持ちになるから、受けないように心がける」というのは世間知としては望ましいですが、加害者の責任が消えるわけではない。

お、ここまで書いてきたら話がつながりそうになったよ!そうそう、ここでセクシャルハラスメントなんですよ。ジョディー・フォスター主演の『告発の行方』見てください。たとえどんなに扇情的な格好をしていても、本人が「NO」と言ったらダメなんです。父親としての僕はやがて娘たちにリスク回避を教えるべく「そういうカッコをするなよ(場所と時を選べよ)」というでしょう。しかし、正しい男の子をめざす小生は、相手がどんな外見をしていても、望まない接触を強要してはいけないと心に刻みます。特に関係が対等ではない場合が大事です。しかも、「オイオイ、こんなのはコミュニケーションだろ?俺流の」というように、(主観的には)悪意がない場合が要注意です。

今回、ニュースである大学の二名の教官が処分されたと聞いたとき、あの大学、二人組、49歳と37歳、えっまさか・・・と思って諸サイトを見たところ、悲しい予感は的中してしまいました。助教授はかなり才能がありそうな人です。以前、宝島社の「経営学入門」を読んだとき、彼が書いたエッセイの中で野球を喩えに組織を語った文章を読んで、目からウロコが何枚も落ちました。落ちたウロコはまだ見つかりませんし、また、今回の一件で「おおい、俺から落としたウロコをどうしてくれるんだ!」という気もありません。学者としての彼の才能が好きだし憧れているからです。面識のない彼は、僕にとっては書物の世界の人ですから、実在の人物と分けて評価しています。アリストテレスもマキャベリは書物の人。べっこうの眼鏡をかけて醤油で煮しめたようなカバンを持って全国自治体行脚を続ける松下先生と松下圭一は、あるいは、山羊の目と猫背と紫綬褒章がトレードマークのタケ親方と大嶽秀夫は別の存在です。

ですが、自分も含めて教員たちは自分たちがどの立場にいるのかときどき考えないといけませんね。たぶん彼はフランクすぎて一線を越してしまったのでしょう。その場の半数ぐらいの学生は「いいノリしてんなー」などとはやしていたかもしれません。お調子者では人後に落ちない小生ですから、充分に注意していく所存であります。スミからスミまで・・・ずずずいっと〜〜〜〜ぉ〜〜〜(裏声)よろしくお願い申上げます。