権力者といってもたいしたことはない。大学院の院生会長だ。
権力を構成する要素はいろいろあるが、
実生活において一番必要なカネの分配や、ヒトの配置に関する権限はありゃしねえ。
そういえば「ヒト」ってカタカナで書くと解剖のことみたいですね。
人でなし、だと結構キツイ語感なのに「ヒトでなし」って書くと
ほお、ヒトじゃないのか、じゃあウマとかサルとかラットとかトレポネーマ・パリドゥムとかかい?
という雰囲気で、さっきまでとげとげしかった雰囲気もホラ、こんなにさわやか。
いやいや、そういう消臭剤のナレーションのような横道はここまで。
僕のいた大学院では修士論文を書いて博士後期課程に進むと
D1の誰かが院生会長をやることになっていた。
その年ドクターに進学したのは僕とキンちゃんの二人で
まあ、会長は男だろ、というとんでもない後ろ向きな長老たちの発言で
僕が会長になったわけです。
さっそく殺気山さんに電話だ。
「おい、サッキー。俺、ドクターに上がった」
「そーか、よかったな」
「あと、院生会長になった」
「え、院生隊長?」
おいおい、院生隊ってなんだよ、隊って。
なんて考えるわけない。
院生隊は、日本の社会科学の荒廃を救うため
日夜努力する正義の秘密結社だ。
院生隊員は普段はローソンや家庭教師や仙台包茎専門学校や図書館のメインカウンターなどで働く。
その合間をぬってドイツ語を読むものもいる【大半】。
また、その合間をぬって社交ダンスのパーティに参加するものもいる【政治学班】。
さらに企業活動における監査を知るため、あえてバイト先のアシスタントを食ってしまい、
クビになるかどうか確認するもの【商法班】、
国際紛争の解決法を実感すべく、あえて飲み屋で喧嘩するもの【国際法班】
同じく国際関係における私的トランザクションを体感すべく、15K円を握り締め、
さらに靴下の中に5K円を隠して外人ヘルスにハマるもの【**法班】まで
わが隊の活動範囲は広い。
では隊員になりたいあなた。
どうすればなれるかそっと秘密を教えましょう。
要件は二つ。
である。
従来要件ではないかと思われていた以下の項目は
必ずしも必要ではない。